Literary Kyoto Cycling Route Japanese
京都文学史サイクリングコース
概要
京都は現代文学の巨匠にはいまだ恵まれていないが、ここには文学史上に残る作品や縁の場所があまたある。
現代の日本の最も知られた作家、村上春樹は、京都で生まれたが、育ったのは神戸近郊で、大学入学のために西日本を離れて以来ずっと東京圏に住んでいる。その上、彼は、京都はもとより、関西に対して、何の関心も示していない。
しかしながら、村上春樹以前の作家の多くは、正反対の道筋をたどっている:京都生まれであろうとなかろうと、日本の大作家の多くは古の都の抗いがたい魅力をを感じていた。
このサイクリングコースは、年代順に、紫式部、清少納言、松尾芭蕉、谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫、そして、ビート・ジェネレーションの詩人ゲイリー・スナイダーに縁の場所を巡る。日本語が読める場合は、デビッド・ゾペッティの「いちげんさん」を読むことをお勧めし(翻訳版がでているが、CycleKyotoは未読である)、ゆえに、このコースでは、彼が学んだ20世紀の同志社大学キャンパスを訪ねる。
ルートは、地理的―自転車で一筆書きのように縁の地を巡る―で、年代順ではない。そういうわけで、最初の訪問先は、京都市南部の泉涌寺である。ここには「枕草子」の作者清少納言(CE965年生)に捧げた碑がある。彼女の鋭い散文を、約1000年後に生きたアイルランド人の才人、オスカー・ワイルドにたとえる者もいる。
ここから哲学の道を通って、北へ。この美しいルートは、むしろ京都大学の哲学者に関係が深い―そして、文学史上の人物の誰とも何ら関係がないが―のだが、次の目的地への途中にあって、訪れる価値がある。
そのまま北へ金福寺まで。ここには、俳人松尾芭蕉がむすび、その最も有名な俳句の一つを詠んだ庵がある。その俳句の一部を以下に示す:
京にても京なつかしやほととぎす
ここから、紫式部の墓までは自転車で15分である。源氏物語の作者は、北大路堀川の交差点の南に埋葬されている。平安時代の京都を舞台にした源氏は、世界初の小説であるとみなされている。紫式部(973-1031)による当時の宮廷内の不義密通の物語は、輝く皇子、光源氏が主人公である。作者自身は、UNESCOの「偉人年祭表」に加えられている。ノーベル賞作家、川端康成にとって、この物語は、「日本文学の頂点」である。しかしながら、彼女の墓は、かなり残念な有様で、工場の隣の狭い路地奥にある。
更に西へ。次の訪問先は金閣寺である。関東の作家、三島由紀夫は、京都に魅せられていた。京都に関連する彼の作品で最も有名なものは、「金閣寺」で、実話に基づいている。1950年、金閣寺の僧が、寺に火を放ち、名高い寺院を破壊した。三島は、日本を驚かせたこの事件を劇化した。日本の最も知られた寺院を生贄に捧げるという三島の演出に基づき、映画が数本制作されている。
このコースの最後の行程には、市の中心部に戻らなければ成らない。京都御所の北に、文学と縁の有る場所が3ヵ所ある。一つ目は、東京で生まれ育った作家、谷崎潤一郎の自宅である。彼は、1923年の関東大震災の後、京都に移り住んだ。その後の人生のほとんどを、彼は、京都と神戸で過ごした。「鍵」と「細雪」を含む偉大な作品の多くを京都で書いた。
谷崎の自宅の近隣に、相国寺があって、その塔頭のひとつ、林光院で、ゲイリー・スナイダーは座禅を組んだ。ビート・ジェネレーションの詩人で、環境保護主義者でもあるスナイダーは、ここで、読経し、日々の務めを果たし、日本語を学び、そうして、遂には、仏教に帰依した。
相国寺に隣接して同志社大学がある。この大学は、日本でも有数の名門大学で、キャンパスは洗練されている。ここで、スイス人作家、デビッド・ゾペッティは、研究し、彼の小説「いちげんさん」の舞台の大半をここに置いた。この小説は、京都に留学した青年の視点から日本語で書かれている。この主人公は、盲目の女性と恋に落ちる。英語の翻訳版が出版されている。
同志社大学から通りを渡ると京都御所である。ここは、源氏物語と枕草子の主な舞台である。
最後の訪問先は、伝説的な旅館、「柊家」である。この旅館は、京都でも超高級旅館のひとつで、1818年に創業、昔日の粋な世界を今に留めている。
ノーベル賞作家、川端康成は、よくこの旅館に滞在した。以下は、この旅館についての有名な1節である。彼は、代表作のひとつ、「古都」の一部をここに滞在中に書いた。
柊家の万事控目が珍しく思へるほどだ。京のしぐれのころ、また梅雨 どきにも、柊家に座って雨を見たり聞いたりしてゐると、なつかしい日本の静けさ がある。
スタート地点への行き方
京都市役所から、東へ、鴨川を渡って、川端通へ出る。右折して、南へ七条通まで走る。左折して、東進。三十三間堂を越え、左手に博物館を見ながら、東大路通へ。右折して、約10分走るとスタート地点に到着する。
道順
安全に気をつけて、ゆっくり走って、景色を楽しもう。
全所要時間
4時間。
追加情報
金閣寺
〒603-8361 京都市北区金閣寺町1 Tel:075(461)0013
拝観料:400円
泉涌寺
〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町27 Tel:075(561)1551
拝観料:500円(伽藍) 300円(特別拝観)
桜湯(銭湯)御所の近く
Tel:075(231)0491
入湯料:410円
鈴木春信の作品;Boston Museum of Fine Arts
地図
京都文学史サイクリングコース
ウィンドウズPCのインターネット・エクスプローラー(IE)で地図が表示されない場合は、コントロール・キーを押しながら、ページを再表示させて下さい。
View Literary Kyoto Map in a larger map




